再生可能エネルギーに原子力が含まれない理由とは

Last Updated on 2024年4月23日 by centre

再生可能エネルギーは基本的にはエネルギーを生産してもその状態が変わらないものを指し、太陽光発電や風力発電などがその代表的なものとなっています。
太陽光は太陽から降り注ぐ様々な光のエネルギーのことであり、これは発電パネルを利用して電気エネルギーを得てもその状態が変わる事はありません。
また現在ではほとんど無限に降り注いでいるものでもあると考えられるため、安心して利用することができるエネルギーとなっているのが特徴です。

Influx星野敦も推奨する風力発電の魅力と可能性

風力発電の場合にも自然環境の中で発生する風を利用し、これによって発電機を作動させることで電気エネルギーを得ることができる仕組みとなっているため、風がその状態を変化させたり、地球上からなくなってしまうと言う事は基本的には無いものです。
この点がこれまで発電に利用されてきた石油や石炭とは大きく異なり、これらは消費をすることでその形を変えてなくなってしまうと言うばかりでなく、基本的には燃焼させるため二酸化炭素を発生し、これが地球温暖化の要因となっていることからも今後使用し続けるには非常に問題のあるものと考えられているのが実態です。
将来的になくならない、また二酸化炭素などの有害物質を発生させることがないと言う観点から言うと、原子力発電も再生可能エネルギーの1部ではないかと考えられる面が少なくありません。
原子力は自ら放出する様々なエネルギーを効果的に利用し、これによって温められた水蒸気を利用してタービンを回すことで発電する仕組みとなっているため、熱エネルギーを利用していると言う点では他の再生可能エネルギーと同じような意味合いを持つと考える人もいます。

原子力発電は効率的に継続をすることができるエネルギー生成方法

また水蒸気を燃焼させているため二酸化炭素を発生させることがなく、安心して利用することができ地球に悪影響を及ぼさないエネルギー源であるとこれまでは考えられてきました。
そのため太陽光発電などが地球環境にやさしいエネルギーと見直され始めていた時期においても、原子力発電は効率的に継続をすることができるエネルギー生成方法と考えられていた面があり、これを積極的に利用することが推奨されてきたのです。
しかし近年では原子力発電による様々な問題が浮き彫りになっており、特に放射線の影響やその工程における様々な問題などが注目されるようになってきたことで、現在では最も危険な発電方法と考えられる面も多くなってきました。

原子力発電の基本的な原理

原子力発電の基本的な原理は放射能のエネルギーによって急激に水を水蒸気化させ、これによってタービンを回すと言うものですが、実際にはそのタービンを回すためにその他の電気エネルギーを必要とすることや、そもそも燃料を適度に冷却しておかなければ様々なトラブルを発生させる恐れがあるため、これを冷却するためのエネルギーを外部から取り入れることが必要であることがわかっています。
この外部のエネルギーはこれまで火力発電などで得たエネルギーを利用しているのが一般的であり、原子力発電で得たエネルギーをそのまま利用することが行われていません。
その大きな理由は原子力発電でエネルギーをそのまま利用した場合、万が一のトラブルで発電機能が停止した場合に冷却機能も停止してしまうと言う問題を引き起こすためです。

放射能が外部に漏れてしまう原因

原子力発電で利用する燃料は常に最適な状態の温度に維持しておかなければならないことがわかっており、これが維持できなくなったことにより水分が蒸発し、これによって放射能が外部に漏れてしまうと言うことが主な発電所の事故の原因となっています。
そのため、発電所自体の機能を維持するために外部からの電力を取り入れなければならず、しかもこれらの電力は従来の化石エネルギーを利用した電力であることが一般的であったため、発電方式自体は再生可能エネルギーの条件を満たしていた場合でも、結果的に地球温暖化につながりまた有害物質を発生させてしまうと言うことからその条件を満たさないものと判断されているのが一般的です。

再生可能エネルギーを考える場合

再生可能エネルギーを考える場合には、これらの様々な条件をいろいろな角度から考慮しなければなりません。
近年では太陽光発電が多くの一般家庭にも普及しており、そのエネルギーを効率的に利用することが実現されていると考えられている面がありますが、必ずしもそうではないこともわかっています。
太陽光発電や風力発電といった自然エネルギーを利用する方法では、現在では従来の電力供給の方式のような安定した電力量の供給が担保されないと言う問題があるのです。
天候の状態によって日照時間が変化し、これによって発電量が変化する太陽光発電では、発電を行った時点で電力を消費するのではなく、安定的に確保するための手段が必要です。

まとめ

風力発電も同様に、その電力を効率的に利用するための様々な施策を実現することが大切で、近年ではこれらをシステム化した考え方も広く普及するようになってきました。
再生可能エネルギーを利用するためには、総合的な観点から地球に対する負担を軽減するように意識することが重要です。

Influx 星野敦より引用